使用者責任の故障

草刈りのシーズンになって修理依頼が増えてきました。典型的な原因を思いつくまま並べてみました。
 
①混合燃料に無頓着
いつ混合したのか分からないような古い燃料や、入れっぱなしの燃料、DIY店で買った缶入り混合燃料を平気で使う。
 
混合燃料を入れた状態で長期間放置すると、
◎燃焼成分が蒸発し、空気中の水分を吸って燃料が劣化します。
◎燃料ホースが膨潤して腐ります。
◎燃料フィルタが詰まります。
◎キャブのフラム類が硬化します。
◎キャブが詰まります。
 
劣化した混合燃料を使うと、キャブ詰まり、マフラー詰まりの原因になります。またプラグが汚損しやすくなり点火不良になります。最悪エンジンが焼付くこともあります。
 
②掃除や整備をしない
使用後の簡単な掃除は必須です、特に雨天時に使用して放置するとアクセルワイヤーが錆び付きます。
 
使用後は、
◎キャブ周辺をエアガンまたはパーツクリーナー等で掃除する。
◎回転部へCRC等を吹き付けておく。
◎エアフィルタを掃除する。
◎ギヤケースへグリスを補給する。
◎点火プラグを掃除する。
☆長期間使用しない場合は、タンクから燃料を抜いてエンジン停止までアイドリングさせてから風通しの良い場所へ保管する。
 
 
2サイクルエンジンは、良好な 混合気・圧縮・火花だけです。
適切な燃料管理と簡単な掃除がメンテナンスになります。
 
実は5月末に、刈払機・動噴で全く同様な故障が3台連続しました。
始動しないと持ち込んできたのですが、
●エアフィルタ無し
●燃料不良
●燃料フィルタ詰まり
●燃料ホース腐食
●プライマリポンプ破れ
●キャブフラムの硬化
 
判で押したように同じ状態なので呆れました。
キャブ分解洗浄、パーツ交換の簡単な修理ですが掃除が面倒でした。
日頃のメンテを怠たると使いたい時に動きませんね。